■中国製太鼓について
最近、中国などから輸入された太鼓について問い合わせを頂きます。
こうした中国製の太鼓は太鼓胴に彫刻が施してあったり、極彩色的な色で塗装してあったりしています。また太鼓鋲なども通常の和太鼓の鋲よりも大きめであるケースが多いようです。
これらの中国製太鼓は合板で張り合わせてあったり、胴の内部をベニヤなどの合板でつくった後に、漆喰のようなもので固めたものなどがあります。和太鼓と比べて強度的にも弱いものです。
和太鼓と比べて価格が非常に安いため、お求めになる方もいらっしゃいますが先に述べたように強度がないため和太鼓と同様の皮の張替はできません。中国では日本の和太鼓のように強烈には叩きませんので、それほどの必要なないのでしょう。結局のところは使い捨てと同様な状態になるため長い目でみると得ともいえないようです。
並附締太鼓で三丁掛締太鼓の音がだせないように、太鼓も演奏に合わせて選択する必要があります。外国製の鋲打ち太鼓で形が似ているから同じという認識は持たない方がいいでしょう。
■最近の動き
ここ数年は中国をはじめ海外で生産された太鼓の輸入が大変増えてきました。特にインターネットなどでは格安とうたって販売されています。いわゆる格安の太鼓はカン(金へんに丸/長胴太鼓などに付いている輪)などを見るとかなり貧弱な印象を受けます。そうした太鼓は上記の太鼓と同じで強度としてはあまりなく、皮張り替えなども和太鼓のように張るのは難しいと思われます。
そうした中で日本の会社が中国などの生産拠点などでつくられた太鼓が輸入されています。そうした太鼓も外見上はかなり良い仕上がりになっていますが、皮や細かいところでは問題があるようです。